写真:JR九州BEC819系 編集部撮影 直方車両センターにて 2016-8-24(取材協力:JR九州)
JR九州は,三井住友カード・ジェーシービー・日本信号・QUADRACとの共同実証実験を終了し,2026(令和8)年4月1日(水)から,クレジットカードなどのタッチ決済による乗車サービスを本格的に導入すると発表した.

▲本格導入時の対象エリア
本格導入にともない対象エリアが変更される.新たに2026(令和8)年秋ごろ(予定)から福岡地区の香椎線(西戸崎—宇美間/16駅),福北ゆたか線(折尾—博多間/27駅),若松線(若松—折尾間/6駅)が追加される.
継続利用可能エリアは鹿児島本線(門司港—久留米間/49駅)である.これにより,計92駅での利用が可能となる.なお,鹿児島地区の指宿枕崎線と,大分地区の日豊本線・久大本線での利用は終了する.
利用可能なカードブランドは,Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club・Discover・銀聯の7ブランドであり,これらは全対象駅(92駅)にて利用可能である.
乗車方法は,入場時および出場時に,タッチ決済対応カードやカードが設定されたスマートフォンなどを,自動改札機や専用端末にかざすことで列車を利用できる.
▲設置機器一覧
実証実験は,日常利用者や訪日外国人を含む利用者の利便性向上やサービスの効果検証を目的に,2022(令和4)年7月からJRグループ初の試みとして開始された.2023(令和5)年7月には鹿児島本線 門司港—久留米駅・香椎線 海ノ中道駅など,同10月には指宿枕崎線 鹿児島中央—指宿駅,2024(令和6)年11月には日豊本線・久大本線 別府—由布院駅に順次対象が拡大され,計84駅で利用実績を重ねてきた.
本サービスは,三井住友カードが提供する公共交通機関向けソリューション「stera transit」を活用したもので,現金・事前チャージの必要がなく,消費者の利便性向上に加え,感染症予防対策,インバウンド受け入れ環境の整備など,幅広い効果が期待されている.
▲タッチ決済履歴確認方法
タッチ決済は,国内外で展開されている国際標準のセキュリティ認証技術を活用した決済方法である.対応端末にタッチ決済対応のカードなどをかざすだけで,一定金額を超える支払いを除き,サインや暗証番号の入力が不要で支払いが完了する.
利用履歴は,QUADRACのQ-moveサイトにアクセスし,マイページの会員登録手続きが完了すると確認可能である.「stera transit」は,三井住友カードが構築した決済プラットフォーム「stera」と国際ブランドの非接触決済「タッチ決済」を活用した公共交通機関向けソリューションである.
一部画像はジェーシービー提供











