
▲完成イメージ
JR東日本八王子支社は,老朽化にともなうリニューアル工事のため2023(令和5)年8月から閉園していた青梅鉄道公園(東京都青梅市永山公園内)について,2026(令和8)年3月21日(土)にリニューアルオープンすると発表した.
▲園内図
今回のリニューアルは,「中央線・青梅線をはじめ鉄道の歴史を伝える学びの場」をコンセプトに実施された.
公園では,これまで展示されていた0系新幹線や国指定重要文化財のED16形など10両の車両に加え,中央線・青梅線で長年にわたり親しまれていた201系をはじめ,ED60形,115系の3両が新たに展示される.これにより展示車両は,合計13両となる.またリニューアルにあわせて,すべての展示車両に屋根が設置される.
▲新たに展示されるクハ201-1
新たに展示される201系(クハ201-1)は,2010(平成22)年10月17日の団体臨時列車の運行をもって営業運転を終了したあと,豊田車両センターで保存されていた.リニューアル展示にあわせて,大宮総合車両センターで外板の修繕が行なわれ,仕上げとして,中央線の201系の特徴のひとつである種別表示器が車両前面に取り付けられている.
▲新たに展示されるED60形(左)と115系
ED60形は中央本線でも活躍したことのある直流機関車で,ED16形のような旧形に比べて新しい技術を導入して開発された.車体全長は13mであり,現在中央線で活躍している貨物の機関車と比べると小形の車両である.
115系は多くのエリアで活躍した近郊形車両で,中央本線からは2015(平成27)年に引退した.地域や線区によってさまざまな車体塗装があったが,公園では「スカ色」で展示される.
新たな記念館も設置される.新記念館のコンセプトは,「周辺環境との融和」や「親しみやすさ」で,周辺の自然環境と融和できるように建物の高さを抑えている.木調の素材を取り入れ,入口正面の外壁には青梅地域の歴史と伝統にちなみ,「Ome Blue®」の配色としている.建物は,鉄骨造の平家建てで,延床面積は約450平方メートルとなる.館内には授乳室,オストメイト・子供トイレに対応したバリアフリートイレが設置される.
このほか,リニューアル前のジオラマやパネル展示,屋外遊具を一新し,体験形のデジタルコンテンツや実際に鉄道運行に使用されていた機器類が設置・展示される.新たなコンテンツとして,運転士が操作する機器に近い公式マスコンユニットを使用し,リアルな映像とともに本格的な運転操作を体験できるJR東日本トレインシミュレータ体験(有料)が導入される.
▲斜面を活用した大形すべり台
また,屋外には自然の傾斜を活用した大形すべり台が設置され,小さな子どもも楽しめる公園となる.このすべり台は,0系新幹線の展示車両へむかう階段の横に,斜面を生かした幅5メートルのものが設置され,手すりのオレンジ色は中央本線・青梅線を走っていた201系カラーをイメージしている.
今後,地域に愛される公園の一環として,青梅市をはじめ周辺自治体とも協力し,社会科見学など教育カリキュラムに取り入れられるよう,現役運転士・車掌やメンテナンス社員による課外授業なども検討するとしている.
また3月のリニューアルオープンに向けて,公式WEBサイトや青梅鉄道公園オリジナルキャラクターの制作,青梅市に在住・在勤・在学者からデザインを募集したヘッドマークを掲出した電車の運行,プレイベントの開催などの企画も検討している.詳細は決まり次第,発表される.
営業時間は10時から16時,定休日は毎週火曜日となる.入園料は,おとな(中学生以上)500円,小学生200円,3歳以上未就学児100円とする.
画像はすべてJR東日本八王子支社ニュースリリースから











