東武鉄道と日立製作所は,両社が提供する生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」を,鉄道改札,店舗決済,入退管理などに順次拡大すると発表した.
▲登録の流れ
これまで両社は,店舗のセルフレジやホテルセルフチェックインによる労働力不足の解消など社会課題の解決に取り組んできた.
サービス拡大にあたり,これまでの指静脈認証に加えて顔認証を追加することで,移動や入退室など日常生活のさまざまなシーンでの利用が可能となる.「指静脈」と「顔」の複数の生体認証を同一プラットフォーム上で提供する国内初のサービス(日立調べ)として,今後,企業や自治体などとの連携をさらに促進し,利用者の生活を豊かにする新しい価値の創出を目指す.
「SAKULaLa」の顔認証活用の第1弾として,2025(令和7)年11月13日(木)から,東武宇都宮線の改札での利用を開始している.対象区間の定期券保持者は,必要情報を登録することで顔認証でスムーズに改札を通過できる.今後は,東武線はもとより,改札機器メーカーのオムロンソーシアルソリューションズ,日本信号,東芝,顔認証改札機の知見をもつ,パナソニックコネクトと連携し,ほかの鉄道会社でも活用できる汎用性の高いシステム構築を進めていく.
また,店舗決済において,国内の決済端末設置数の約50%を占める決済端末「JET-Sシリーズ」と「SAKULaLa」の顔認証との連携を2026(令和8)年度から順次開始する.これにより,JET-S端末を設置している商業施設やホテルなどの加盟店では,「SAKULaLa」のアプリケーションをインストールすることで,顔認証決済を簡単に導入できる.
▲顔認証JET-S(左)とオフィス入室のイメージ
あわせて,さらなるキャッシュレス推進を目的に,東武と日立は,JCBとともに「SAKULaLa」の加盟店拡大に向けて協力していくことで合意した.今後は,JCB加盟店を中心に,「SAKULaLa」を通じて決済の普及を図る.
2026(令和8)年度からは,「SAKULaLa」と入退管理システムとの連携も予定している.オフィスやスポーツクラブなども生体認証で入退室できるようになる.
※「SAKULaLa」は東武鉄道株式会社の登録商標です.
※そのほか記載の会社名,製品名は,それぞれの会社の商標もしくは登録商標です.
画像はすべて東武鉄道提供












