鉄道ファン2025年11月号(通巻775号)
『鉄道ファン』2025年11月号
2025年9月20日発売
定価1300円(税込)

箱根登山電車100形(モハ1形・モハ2形),2028年1月に運行終了

箱根登山電車100形(モハ1形・モハ2形),2028年1月に運行終了

▲100形(104号・106号)

小田急グループの小田急箱根は,箱根登山電車の100形(モハ1形・モハ2形)について,2028(令和10)年1月をもって運行終了すると発表した.

箱根登山電車100形(モハ1形・モハ2形),2028年1月に運行終了

▲木造車体時代の104号(チキ1形4号)

 モハ1形(104号・106号)は,1919(大正8)年の箱根湯本—強羅間の開業時に,チキ1形として誕生し,1950(昭和25)年に木造車体から鋼体化した際,現在の車両形式へ変更している.
 その後も2両固定編成化や台車の動力装置,客室インテリアの更新など時代にあわせた改造を重ねるなかでも,ペンキ塗りの木製内装や昔ながらの荷棚デザイン,下から大きく開く客室窓など昭和の特徴ある仕様を今に伝えている.

箱根登山電車100形(モハ1形・モハ2形),2028年1月に運行終了

▲106号 車内

 全14両が製造され,現在は104・106・108号の3両1編成が運行を続けており,日本国内で定期運行する普通鉄道の電車としては最古の車両となっている(小田急箱根調べ).
 運行終了の理由については,経年により修繕や部品の調達が難しくなったことなどを挙げており,引退,代替車両の製造を計画することとした.なお,新形車両の導入は2028(令和10)年度を予定しており,概要は決定後に発表される.
 引退を記念して,完全引退発表記念「オリジナル鉄道コレクション」(鉄道ニュース10月2日掲載記事参照)を,2025(令和7)年10月11日(土)から数量限定で発売するほか,今後はイベントの開催や,鉄道コレクション以外の記念商品なども発売される.

写真はすべて小田急箱根提供

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