
JR貨物保有のほか,さまざまな仕様,用途の私有コンテナが存在し,全国各地で活躍しているJR貨物輸送用12フィートコンテナですが,このほど,自動車メーカーの本田技研工業専用「Hondaラッピングコンテナ」(12フィート背高仕様)が登場しました.
「Hondaラッピングコンテナ」は,本田技研工業,日本通運,JR貨物が連携し,Honda製EV(電気自動車)「N-VAN e:」に搭載されるリチウムイオンバッテリーパックの長距離鉄道輸送開始にともない,製作されたものです.
今回の長距離鉄道輸送では,大形かつ,高精度な部品であるリチウムイオンバッテリーを安全,確実に輸送するため,モノ造りを得意とする本田技研工業がコンテナ積込時の専用積載治具設計・製作を主導,物品輸送を得意とする日本通運が輸送計画の策定と現場での運用,全国を網羅する鉄道ネットワークを持ち,高信頼の輸送体制を得意とするJR貨物の,「三社の得意分野・強み」を活用することにより,安全性・環境性・低コストを兼ね備えた新しい輸送モデルを構築したとのことです.
「お客様に質の高い商品を提供したい」との想いから,本田技研工業社員が開発・製造現場などで着用する作業服の色にも採用されている「白色」をベースに,「品質感と技術力,信頼性」を表す深みを持った赤色(通称:Honda Red)で「HONDA」の企業ロゴがデザインされた「hondaラッピングコンテナ」は,2025(令和7)年8月25日(木)に納品式典が開催され,9月上旬から宇都宮貨物ターミナル—四日市間で本格稼働が開始されています.
写真:四日市にて(旅客ホームから撮影) 2025-9-13
投稿:志摩 敬