2025（令和7）年6月に運行8周年を迎える「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は，これまで西日本を巡る5コースを運行してきたが，このうち山陽下り・上り（各1泊2日）の2コースについて，運行開始後初めて大幅に見直す．

▲びわ湖周遊・せとうちコース（下り）

　「びわ湖周遊・せとうちコース（下り）」では，京都駅を出発して湖西線・北陸本線経由で琵琶湖を周遊しながら，1日目に木ノ本駅で下車し滋賀県長浜市を訪れる．その後，東海道・山陽本線経由で，せとうちエリアを巡り，2日目に岩国駅で下車し山口県岩国市を訪れたあと，下関駅に到着する．

▲びわ湖周遊・せとうちコース（上り）

　「びわ湖周遊・せとうちコース（上り）」では，下関駅を出発して1日目に防府駅で下車し，山口県防府市を訪れ，その後，山陽・東海道本線経由で，せとうちエリアを巡る．2日目は近江八幡駅で下車し，滋賀県近江八幡市を訪れる．その後，東海道本線・北陸本線・湖西線経由で琵琶湖を周遊しながら京都駅に到着する．

▲渡岸寺観音堂（向源寺）・国宝「十一面観音立像」

　立ち寄り観光地について，「びわ湖周遊・せとうちコース（下り）」1日目は木ノ本駅で下車し，滋賀県長浜市の「渡岸寺観音堂（向源寺）」「赤後寺（日吉神社）」を訪れ，地域の人々が大切に守り継いできた観音の里の魅力を伝える．
　「びわ湖周遊・せとうちコース（上り）」2日目は，近江八幡駅で下車し，滋賀県近江八幡市の「ヴォーリズ記念館」「ハイド記念館」を訪れ，近江八幡を愛したヴォーリズの魅力を伝える．

▲ヴォーリズ記念館

　コースの新設にともない，これまで「山陽コース（下り）」1日目に訪れている岡山県倉敷市は，2026（令和8）年春から「山陽・山陰コース（周遊）」1日目の立ち寄り観光に変更する．あわせて，これまで「山陽コース（上り）」2日目に訪れている広島県尾道市と，「山陽・山陰コース（周遊）」1日目に訪れている岡山県岡山市の立ち寄り観光は終了する．
　また2026（令和8）年春からは，「山陽・山陰コース（周遊）」の名称は，「せとうち・山陰コース（周遊）」に変更する．

▲新たに車内に展示される伝統工芸品「浮御堂波蒔絵香合」（左）と「琵琶湖真珠と卯山窯の陶板」

　料理を監修する「食の匠」については，「びわ湖周遊・せとうちコース（上り）」2日目の昼食担当として，長浜市の「Biwa collage（ビワコラージュ）」のエグゼクティブシェフ・市山 技氏が新たに就任する．
　車内を彩る伝統工芸品についても，滋賀ゆかりの品として，新たに「浮御堂波蒔絵香合（うきみどうなみまきえこうごう）」と「琵琶湖真珠と卯山窯（うざんよう）の陶板」を展示する．
　上記のほか，江戸時代初めに膳所藩主が開いた膳所焼の「鮟鱇茶入（あんこうちゃいれ）」や，幕末に彦根藩の藩窯として名品を生んだ湖東焼の「染付山水絵細水指（そめつけさんすいえほそみずさし）」を展示する．

一部画像はJR西日本提供