
▲新たな夜行特急列車のイメージ
JR東日本は,新たな夜行特急列車を,2027(令和9)年春に導入すると発表した.

▲車両編成のイメージ
車両はE657系(10両1本)を改造し,全席グリーン車指定席(個室)とする.定員は120名程度(個室定員は1~4名)を予定している.

▲エクステリアデザインのイメージ(上:1号車側/下:10号車側)
エクステリアは,車両全体を2色の青が包み込むように,1号車側と10号車側に異なるカラーリングを施す.1号車側は,夜行列車(ブルートレイン)の記憶を受け継ぐ明るい青「メモリアルブルー」とし,10号車側は,真夜中から夜明けへと向かう時の流れを象徴する濃紺「ミッドナイトホライズン」とする.
2色の青とそれらをつなぐ白いラインによって夜明け前の一瞬の輝き「ブルーモーメント」を描き出し,「かつての夜行列車の旅の楽しさを受け継ぎながら,地域住民とともにその地域の新しい未来を切り拓いていく」というJR東日本の意志が込められている.

▲プレミアムグリーン個室(1人用/2人用)のイメージ
インテリアデザインは,「シンプルでありながら上質な移動空間」をコンセプトに,プライベートスペースを確保するため全座席グリーン車指定席の個室タイプとする.一部座席は,より快適にゆったり過ごすことができる「プレミアムグリーン個室」とする.1名での利用に加え,2名以上での利用も想定した複数の部屋タイプとする予定.このほか,ラウンジスペースや販売スペースの設置なども予定している.
「プレミアムグリーン個室(1人用/2人用)」については,部屋の広がりを感じられるよう,シンプルな形状と配色を採用する.素材感豊かな塗装面を床から天井まで大胆に使い,プレミアムグリーン個室にふさわしい空間を演出する.
靴を脱いで過ごせる室内には広々としたL字型ソファを配し,座面を組み替えることで,リラックスした姿勢からフルフラットのベッドスタイルまで,自在に楽しめる.

▲グリーン個室(1人用/2人用)のイメージ
※左上:1人用個室座席使用時/右上:1人用個室フラット使用時/下:2人用個室座席使用時
グリーン個室(1人用/2人用)は,やわらかな丸みを帯びた形状と,表情豊かな素材感を備えた座席とする.簡単な操作でフルフラットにでき,長時間の移動も快適に過ごせる上質な空間とする.
座席生地は,1人用個室にはひとりでもゆったりくつろげるよう落ち着いた色味を,2人用個室には家族や友人との会話が弾むよう,華やかで親しみやすい配色を採用する.

▲グリーン個室(4人用)のイメージ
グリーン個室(4人用)は,最大4人の家族や友人同士で利用できる,常時フルフラットの個室とする.4人が横になれる広さを備えたシンプルな空間で,座面が常にフラットなため,家族連れも安心して利用できる.

▲ラウンジのイメージ
ラウンジは,車内唯一のオープンスペースとして,開放的でありつつも乗客をやさしく包み込むような落ち着きのある空間とする.旅のひと時を乗客同士で共有する場として,またグループ客の語らいの場として,列車の利用客であれば利用できるスペースとする.
このほか6号車には,車いす利用者に対応した,1名用/2名用のグリーン個室が計2室設置される.
エクステリア・インテリアともにJR東日本建築設計がデザインを担当する.同社はおもに,JR東日本が進める大規模開発や駅舎,オフィスビル,ホテル,商業施設などの設計を行ない,車両デザイン分野においては,“SLばんえつ物語”など,これまでにも「のってたのしい列車」を含む車両デザインに携わった実績がある.
運行エリアは,首都圏エリアから北東北エリアなどを予定し,時期によって運行エリアの変更もある.運行ダイヤや利用料金,列車名称などについては今後改めて発表される.
画像はすべてJR東日本ニュースリリースから
※デザインなどはすべて2025年6月時点の検討イメージです.今後,デザイン検討や車両改造を進めていくうえで変更となる場合があります.