
▲デジタルサイネージ「RAIL VISION」
東急(株)と東急電鉄は,駒沢大学駅リニューアル工事について,2025(令和7)年3月31日(月)に竣工すると発表した.

▲木造4階建ての駒沢大学駅西口2ビル(左)
これは,両社が進める田園都市線地下区間5駅(池尻大橋駅・三軒茶屋駅・駒沢大学駅・桜新町駅・用賀駅)のリニューアルプロジェクト「Green UNDER GROUND」の第1弾として,2021(令和3)年7月から工事が進められてきたもの.
空調設備改修へのコミッショニングの導入による二酸化炭素削減や,建築資材に廃材を活用した廃棄物の削減,国産材の活用による森林資源の循環への貢献などのさまざまな環境施策に取り組みながら工事を実施してきた.
鉄道の安全・安心向上を目的とする,田園都市線地下区間の5駅における設備更新工事にともない,「脱炭素・循環形社会」の推進や,地域とつながる駅空間と「サステナブルな地下駅」の実現を目指す.

▲設置される各情報発信媒体と位置図
竣工にともない,4月13日(日)からは,駅構内デジタルサイネージ「GUG PLATFORM(ジーユージープラットフォーム)」を新たな情報発信媒体として導入する.
本サイネージは,ホームからコンコースまで連動し,改札外通路の「CORRIDOR VISION」,改札内階段正面に設置した「STEPS VISION」,ホーム階の「RAIL VISION」から構成されている.

▲オリジナルコンテンツ
例:都立駒沢オリンピック公園や周辺のまち並みから着想を得たイラスト
鉄道運行情報や広告のみならず,時間帯によりメッセージが変化するオリジナルコンテンツを放映する.
これは,地下空間の駅の中でも,地上や地域とのつながりを創造することを目的とし,都立駒沢オリンピック公園や周辺のまち並みから着想を得た,約130種類にもおよぶ大小さまざまな多彩なアニメーションを組み合わせるほか,駒沢大学駅周辺の天気や季節の移ろいとともにイラストや色調を変更する.

▲オリジナルコンテンツ
例:季節の移ろいにあわせた色調変化
また,「RAIL VISION」は,上下線ホームの天井から下がり壁に設置した全長約90mのサイネージで,周辺環境と連動したオリジナルコンテンツを放映するのは全国の駅において初めての取組となる.
企画・運営はイッツ・コミュニケーションズ(イッツコム)が手がけ,今回放映するオリジナルコンテンツの制作において,「Flowplateaux(フロウプラトウ)」と「GOO CHOKI PAR」で共創している.
新たな情報発信媒体を用いて,利用者とまちとのつながりを生み出し,輸送障害時などにおける駅構内の情報発信強化に取り組む.

▲「ポートレート写真展」駅構内展示のイメージ
また,駒沢大学駅の竣工にあわせたイベントとして,4月13日(日)から5月31日(土)までの間,「ポートレート写真展」を開催する.これは,駒沢大学駅エリア在住のカメラマン・若木信吾氏とともに,駒沢大学駅エリアで過ごす多様な人々の「駅と自分の生活のつながり」をテーマにしたポートレートやメッセージを駅構内に展示し,上記のサイネージでも放映する.
企画・運営は,東急モールズデベロップメントが行ない,クリエイティブコンテンツの制作は,「SIMONE INC」と共創している.駅を起点にまちの魅力を発信することで,東急線沿線の魅力向上を目指す.
画像はすべて東急(株)提供