鉄道ファン2025年5月号(通巻769号)
『鉄道ファン』2025年5月号
2025年3月21日発売
定価1300円(税込)

阪急・阪神,「カーボンニュートラル運行」開始にあわせたラッピング車両を運転

阪急・阪神,「カーボンニュートラル運行」開始にあわせたラッピング車両を運転

▲ラッピング車両のデザイン

阪急電鉄と阪神電気鉄道は,2025(令和7)年4月1日(火)から開始する「カーボンニュートラル運行」にあわせて,ラッピング車両を運転すると発表した.

 「カーボンニュートラル運行」は,脱炭素社会の実現に向けた取組として,阪急・阪神全線の列車運行と駅施設などで使用するすべての鉄道用電力を実質的に再生可能エネルギー由来の電力(再エネ電力)に置換え,二酸化炭素排出量を実質的にゼロとするもので,そのイメージを両社の車両にラッピングする.
 デザインは,阪急阪神ホールディングスグループの社会貢献活動「阪急阪神 未来のゆめ・まちプロジェクト」の立上げ時から,シンボルマークをはじめとするイラスト全般を担当してきたイラストレーター・ウマカケバクミコ氏が担当した.
 ラッピングは,阪急1000系と1300系各1本(8両編成)と阪神9000系1本(6両編成)を対象に,先頭車両は,カーボンニュートラルの大切な要素である「光・空気・木」を擬人化し,サステナブルな社会の実現に向けた取組を加速させる勢いや機運の広がりが描かれている.

阪急・阪神,「カーボンニュートラル運行」開始にあわせたラッピング車両を運転

▲中間車両のドア横ステッカー

 中間の各車両のドア横には,カーボンニュートラル運行をアピールするステッカーを貼付する.これにより,「電車はエコな移動」「移動時には電車を選ぼう」という機運を高め,鉄道へのさらなる利用促進(モーダルシフト)を呼びかける.鉄道はひとりあたりの輸送エネルギーが自動車と比べて低く,都市部に路線を持つ両社では自動車の約1/10となる.

阪急・阪神,「カーボンニュートラル運行」開始にあわせたラッピング車両を運転

▲車内広告

 車内のすべての広告スペースを使用して,阪急阪神ホールディングスグループ各社の環境保全の推進に関連した取組や環境省が進める「デコ活」を紹介する.ラッピング列車は,2027(令和9)年3月31日(水)まで運転される予定.
 このほか,「カーボンニュートラル運行」をより広く告知するために,PR動画を列車内のディスプレイや駅のデジタルサイネージなどで放映する.動画のナレーションは声優の神谷浩史氏が担当し,優しさと強さをあわせ持つ透明感のある声で阪急阪神ホールディングスグループの未来への決意を表現する.

画像はすべて阪急阪神ホールディングス提供

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