
写真:京都市交通局20系 編集部撮影 竹田車両基地にて 2021-8-30(取材協力:京都市交通局)
※写真は第1編成
京都市交通局は,烏丸線で運用する20系第7編成について,2025(令和7)年3月21日(金)から営業運転を開始すると発表した.

▲第7編成の標記銘板(事業者・車号)
「京象嵌(きょうぞうがん)」の技法を活用した標記銘板(事業者・車号)については,上下に配した伝統文様「幸菱(さいわいびし)」の基本の柄はそのままに,編成ごとにデザインが変更されており,第7編成では,「幸菱」を斜め方向(右肩上がり)に配置し,躍動感を表現したデザインとする.

▲第7編成の「釘隠し」
中間車両の連結部通路の壁に掲げられている「金属工芸」の技法を活用した「釘隠し」については,世界遺産「古都京都の文化財」の行事をテーマとし,2237号車は「醍醐寺の五大力さん」(春),2337号車は「下鴨神社の御手洗祭」(夏),2637号車は「上賀茂神社の烏相撲」(秋),2737号車は「西本願寺の御煤払」(冬)をモチーフとしたデザインが採用されている.

▲第7編成「おもいやりエリア」の飾付けイメージ(左:2137号車/右:2837号車)
先頭車の「おもいやりエリア」への伝統産業品の飾付けは,2137号車は「北山丸太」,2837号車は「珠数」となる.また,「北山丸太」を展示する「おもいやりエリア」周辺の一部のつり手(10本)にも「北山丸太」を活用する.
つり手には,人工的に波状の絞り模様を付けた「人造絞丸太」という種類の「北山丸太」を取り付ける.
営業初列車となるのは,3月21日(金)に竹田駅を17時01分に発車する国際会館行きで,運行ダイヤの詳細は京都市交通局のWEBサイトで公開される.

▲第1編成へのカーテン,ポスターの追加設置
このほか,2022(令和4)年3月に運行を開始した第1編成のうち,「京友禅」を展示している2831号車について,京友禅(型友禅)の染型の図柄を活用したカーテンとポスターを追加で設置する.
「京友禅」には手描友禅と型友禅があり,型友禅に使う型紙は「染型」と呼ばれ,職人の手作業により丁寧に彫られる.京友禅協同組合連合会では,所蔵する同じ模様が繰り返し並んだ小紋柄(こもんがら)の染型をスキャニングし,そのデジタルデータ化したさまざまな図柄の新たな活用方法を検討してきたが,交通局に相談して追加の設置が決定した,第1編成へのカーテンとポスターの追加設置は,2025(令和7)年3月17日(月)の予定.
一部写真は京都市交通局WEBサイトから