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特集 新幹線最前線2025
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日立,英国イースト・コースト本線における鉄道車両で次世代のデジタル技術による前方監視試験を開始

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日立,英国イースト・コースト本線における鉄道車両で次世代のデジタル技術による前方監視試験を開始

日立製作所のグループ会社である日立レールは,英国のネットワーク・レール(Network Rail),ロンドン・ノース・イースタン・レールウェイ(LNER),クロステック(CrossTech)と共同で,線路沿いの植物や地盤など,自然環境や線路の異常を監視する最新のデジタル技術による前方監視試験を開始したと発表した.
 これは,リアルタイムで鉄道車両の走行エリアを監視することで安全性がさらに向上し,線路へ張り出した樹木,線路上の落ち葉,地盤沈下など,設備や車両への損傷や遅延を引き起こす可能性のある潜在的なリスクを検出するもの.ネットワーク・レールではこれまでに,英国南部地域だけで年間300万ポンド(6億1500万円)もの線路環境に関連したコストがかかったと推定している.
 新しい「Front Facing CCTV」(FFCCTV/前方監視カメラ)は,2024(令和6)年5月から1年間の試験のため,LNERの「AZUMA」車両の運転室に設置されている.運行中の「AZUMA」車両は現在,イースト・コースト本線のインフラ監視と保守のデジタル化に重要な役割を果たしており,「FFCCTV」には最新の人工知能(AI)カメラセンサテクノロジーが使用されている.
 潜在的な危険の検出を自動化し,メンテナンスが必要な場所を特定することで,インフラのメンテナンスにおいて先を見越したアプローチが可能となる.またこの試験では,イースト・コースト本線でメンテナンスが必要な時期と場所を最適化するための知見やガイダンスを得ることができるとしている.
 日立レールは,デジタルサプライヤーのクロステックと協力して,パイロットプロジェクトを進めている.クロステックは,ネットワーク・レールのAIテクノロジーの成功を支えている英国のスタートアップ企業であり,コンピュータビジョン技術を使用し,前方に設置されたビデオカメラから直接データを取得し,線路と周辺環境をリアルタイムで監視する.
 「FFCCTV」の監視ソリューションは,クロステックのテクノロジーと,システムインテグレーション,運用,顧客インターフェイスを支援する日立レールのデジタル専門知識を組み合わせて開発されている.これは,英国の中小企業によるイノベーションを育成し,グローバルな鉄道ビジネスをサポートする優れた事例となっている.
 新しく開発された「FFCCTV」は,線路,架線,列車自体をリアルタイムで監視できる,日立の幅広いデジタルアセットモニタリングソリューションを提供する.これらのデジタルソリューションは,単独または組み合わせて動作し,自動化されたより正確な監視を可能にし,鉄道の近代化を支えるとしている.

各金額は,1ポンド=205円で計算
画像は日立製作所提供

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