JR西日本とJR貨物は,国土交通省の令和5年度鉄道技術開発費補助金(鉄道脱炭素施設等実装調査)の交付を受け,岡山地区におけるメチルシクロヘキサン(MCH)による水素輸送・供給に関する調査検討を実施すると発表した.
メチルシクロヘキサン(MCH)は,水素ガスの500分の1の容積で常温常圧の液体で,貯蔵や輸送など,取扱いが容易なことが特徴となっている.
調査については,倉敷市水島から津山市にわたる岡山地区において,水素キャリアとしてのMCH,脱水素後のトルエンの貨物鉄道による輸送に関する調査,複数種の交通機関などに供給する総合水素ステーションの設置・運営に関する調査,水素輸送・供給までの事業モデルの実現性および事業性の評価を行なう.
貨物鉄道による輸送に関する調査をJR貨物,総合水素ステーションの設置・運営に関する調査をJR西日本が行ない,水島製油所において水素の受入・貯蔵・供給に向けた検討を行なっているENEOSと連携して,事業モデルの構築を目指す.
本計画の実現により,鉄道アセットを活用した水素利活用の拡大による地域の経済・産業の持続的発展や,水素輸送による地域外への水素利活用の展開に寄与できると考えており,引き続き地域の自治体や企業との連携を図りながら,水素社会の実現に貢献するとしている.
JR西日本・JR貨物,岡山地区での水素輸送・供給に関する調査検討を開始
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