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特集 新幹線最前線2025
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JR北海道,新たな観光列車「赤い星」・「青い星」を導入

JR北海道,新たな観光列車「赤い星」・「青い星」を導入

▲「赤い星」エクステリアイメージ

JR北海道は,新たな観光列車「赤い星」と「青い星」を製作すると発表した.

 同社ではリゾート列車をはじめ,“SLニセコ号”,“SL冬の湿原号”,“富良野・美瑛ノロッコ号”,“くしろ湿原ノロッコ号”などさまざまな観光列車を運行してきたが,これらの車両は老朽化のため,すでに廃車されたものもあり,今後継続的に運行できる車両が少なくなってきていることから,車両・運行体系・サービスなどを一新した観光列車を運転することで,沿線とともに北海道を活性化する計画「スタートレイン計画」をスタートする.

JR北海道,新たな観光列車「赤い星」・「青い星」を導入

▲「青い星」エクステリアイメージ

 車両はキハ143形一般形気動車を改造し,グレード差を設けた2編成(各4両編成)とする.車両コンセプトは「新たな北海道に出逢い沿線を楽しく元気にする」で,「楽しさと感動が詰まっている車両」・「心と身体で心地よいSDGsな車両」・「経済と文化と人を結び豊かなコミュニケーションが生まれる車両」・「アメニティとモビリティのある車両」・「食べて飲んで話したくなる車両」・「北海道を再認識できる車両」・「GOOD DESIGN,GOOD BUSINESS,GOOD LIFEをプレゼントする車両」の7つをテーマとする.
 車両のインテリア・エクステリアは,インダストリアルデザイナーの水戸岡鋭治氏(ドーンデザイン研究所)が担当し,車両仕様はコンセプトにもとづき,水戸岡鋭治氏とJR北海道により共同で検討する.

JR北海道,新たな観光列車「赤い星」・「青い星」を導入

▲「赤い星」ラウンジバー+コンビニショップイメージ

 共通の仕様として,今までにない「豪華」で「上質」な設備とすることで,乗客に感動の旅を提供するほか,古い車両を改造し,再活用することでSDGsに取り組む.
 また木材を多数使用し,一部には北海道産材の使用を検討する.展望室部分には大開口の窓を設置することで,北海道の自然景観を楽しめるようにする.

JR北海道,新たな観光列車「赤い星」・「青い星」を導入

▲「赤い星」セミコンパートメントイメージ

 「赤い星」は,ラグジュアリークラス(豪華)とし,全席を同クラスの座席,設備とする.定員は100名程度とし,個室やセミコンパートメント,ボックス席など多様なニーズに対応する座席のほか,ラウンジや茶室,展望室などを設置する予定.

JR北海道,新たな観光列車「赤い星」・「青い星」を導入

▲「青い星」展望室イメージ

 「青い星」は,プレミアムクラス(上質)とし,同クラスに準じた座席,設備とする.定員は200名程度とし,全車に展望室,荷棚,大形荷物置場を設置する予定.

JR北海道,新たな観光列車「赤い星」・「青い星」を導入

▲「青い星」客席イメージ

 車両改造費は約18億円で,2026(令和8)年春から,「赤い星」はおもに釧網本線,「青い星」はおもに富良野線で運行する予定.また,地域と一緒に連携したおもてなしなどを行なう,北海道を周遊するクルーズトレインとしても活用を検討する.
 運行線区,ダイヤ,運転日,販売方法,サービス概要などについては,詳細が決まり次第,順次発表される.

画像はすべてJR北海道提供(©Don Design Associates)

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