阪急電鉄は,最混雑区間の混雑傾向を事前に確認できるサービスを開始したと発表した.
本サービスは,阪急電鉄の最も混雑度の高い区間(神戸線 神崎川→十三間,宝塚線 三国→十三間,京都線 上新庄→淡路間・下新庄→淡路間)の混雑状況を一定期間解析し,大阪梅田方面行きと天神橋筋六丁目方面行きの各列車・車両の同区間において予想される混雑傾向を,阪急沿線アプリや阪急電鉄公式WEBサイトを通じて利用者に提供するもの.
混雑傾向は,各駅時刻表とダイヤ検索でぞれぞれ確認でき,6段階で表示される.なお,2024(令和6)年7月に京都線で運行開始を予定している座席指定車両(PRiVACE)は、「指定席」と表示される.
混雑傾向の提供の仕組みは,最混雑区間に乗車している利用客が持つスマートフォンのBluetooth信号を,十三駅と淡路駅に設置された「混雑解析装置」で取得する.あわせて,同じ場所に設置された「高速度カメラ」で撮影・計測した乗車人数を組み合わせ,クラウド上のAIにて混雑状況を解析する.さらに,解析精度を高めるためAIのチューニングを行ない,導き出した列車内の混雑傾向を,阪急沿線アプリや阪急電鉄公式WEBサイトで提供する.
この仕組みは,2022(令和4)年2月から東京工業大学と協働して実証実験を行った技術を使用したもので,サービス開始により,あらかじめ混雑状況を確認できるため,混雑していない列車を確認後に,乗車できるようになる.
今後,車内防犯カメラの映像などにより,混雑情報をリアルタイムに提供できるよう研究を進めていく.
画像はいずれも阪急電鉄提供