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JR九州,3月16日から香椎線で「GOA2.5自動運転」を開始
〜鹿児島本線 折尾—二日市間では自動列車運転支援装置による実証運転を開始〜

JR九州BEC819系

写真:JR九州BEC819系  編集部撮影  直方車両センターにて  2016-8-24(取材協力:JR九州)

JR九州は,2024(令和6)年3月16日(土)から香椎線全線で,GOA2.5自動運転(自動運転乗務員乗務)を開始すると発表した.

 同社では,鉄道車両の自動運転について,将来にわたる労働人口減少の中で必要な人材を確保するため,作業の自動化や機械化を進めており,「中期経営計画 2022-2024」の「経営基盤の強化-DX推進」に掲げたオペレーション改革の一環として取り組んでいる.
 香椎線では2019(令和元)年12月から自動列車運転装置の走行試験を開始し,2020(令和2)年12月からは,西戸崎—香椎間で実証運転を開始している.その後,2022(令和4)年3月からは実証運転区間を全線(西戸崎—宇美間)に拡大している.
 GOA2.5自動運転は,香椎線の列車173本中31本で実施し,対象の列車には引き続きBEC819系「DENCHA」を使用する.運転開始を記念して,2024(令和6)年3月17日(日)11時からは香椎駅で出発式を開催する.

JR九州,3月16日から香椎線で「GOA2.5自動運転」を開始

▲乗務講習中の自動運転乗務員

 また,鹿児島本線では,自動列車運転支援装置の走行試験を,2023(令和5)年3月から赤間—久留米間(67.4km)で昼間時間帯に実施してきたが,2024(令和6)年3月16日(土)から同装置による実証運転(運転士乗務)を,折尾—二日市間で開始する.同一路線におけるGOA2.0区間長としては,走行試験時から距離が更新され日本最長となる(装置対応区間:門司港—荒尾間/151.6km).
 対象となるのは,香椎8:13発→博多8:27着,博多9:37発→折尾10:50着,折尾10:58発→二日市12:33着,二日市12:56発→折尾14:35着,折尾14:57発→博多16:09着の計5本で,いずれもBEC819系「DENCHA」を使用する.
 自動列車運転支援装置は,駅出発から駅停止まで列車の加減速制御を自動化しながらも,運転士による臨機応変な手動介入(列車遅延時の回復運転や特定の箇所のみの注意運転)が可能で,既設の「GOA2.5自動運転」を目指した自動列車運転装置をベースとしながら,車上の本装置にデータベースを保有することで,地上設備増設を原則不要とするとともに車上設備簡素化を目指す.
 また,運転士の走行実績(経済性,快適性,定時性を兼ね備えた走行ログ)をもとに,本装置にデータベースとして保有することで,理想的な運転を実現する.

一部画像はJR九州ニュースリリースから

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