JR四国は,老朽化したローカル用気動車(ディーゼルカー)を置き換えるため,ハイブリッド式車両を導入すると発表した.
エクステリアデザインは,ハイブリッド技術による燃料消費・排出ガス低減を図った「環境にやさしい鉄道車両」のコンセプトにマッチングさせたもので,煌めきがうつろうステンレスボディを,四国の海や空をイメージしたJR四国のコーポレートカラー「ライトブルー」で塗分ける.
ライトブルーを縁取るゴールドのラインや,側面のストライプは,青い空から碧い海や川面にふりそそぐ光をイメージしたデザインで,四国の豊かな自然,澄み切った空気や水を表現する.
駆動システムはJR四国としては初めてのハイブリッド式を採用する.これにより,複雑な構造の機械部品,回転部品がなくなり,安全性・信頼性が向上するほか,駅停車時のアイドリングストップによる静粛性向上や,気動車特有のギアチェンジをなくすことで,乗り心地が向上する.
また,蓄電池に貯めた電力をモータや駅停車時のサービス機器に使用することで,燃費の向上を図る.電車と同じシステムと機器を使用することで,メンテナンス時の作業やコストを低減する.最高運転速度は100km/hとしている.
今回導入するローカル用のハイブリッド式車両は,2025(令和7)年12月に量産先行車4両(2編成)を製造し,性能確認試験を経て営業運転を開始する.営業運転開始時期は決まり次第発表される.なお,量産車は2027(令和9)年度から順次導入する予定で,製造は近畿車輛が担当する.
画像はすべてJR四国提供