DATAFLUCTは,東武鉄道の特急券の需要を,機械学習と外部データで自動予測する実証実験を実施したと発表した.
東武鉄道の特急では,紅葉シーズンなどの繁忙期には満席も多く発生し,運転本数を増やすことや車両の増結で輸送力を増強できるものの,過去の実績や担当者の推計による運行計画だけでは,需要と供給にギャップが生じていた.
この課題に対し,両社では機械学習と外部データによる自動需要予測が可能な「Perswell」を活用して列車ごとの潜在需要可視化と運行計画に反映することを目指し,2023(令和5)年6月から9月にかけて実証実験を行なった.
実験では,特急券発売数など東武鉄道のデータと,外部データ(天候・気温,新型コロナウイルス感染症重症者数,地域イベントなど)から,2〜14週間後の特急利用者の潜在需要数を30分単位で予測し,1日に50本〜60本の特急の需要について,増便などの判断に実用的に利用できる精度の予測結果を算出.この結果にもとづき通常3両編成の特急を6両編成にすることで,通常より600名以上の利用増につながる成果を得たとしている.
今後は,2024(令和6)年5月の本番導入に向けて開発を進め,特急“スペーシア X”なども含む運行計画に活用することを目指す.
一部画像はDATAFLUCT提供