JR西日本では，2023（令和5）年11月15日（水），金沢総合車両所敦賀支所所属の521系J16編成（2両・クモハ521-51＋クハ520-51）が東海道本線で試運転を実施しました．吹田総合車両所本所での521系の定期車両検査施工および，施工後の東海道本線試運転は，今回が初めてのことと思われます．
　521系J16編成は，今年2023年9月下旬に吹田総合車両所本所まで回送され，入場していました．なお，回送の際，同編成は湖西線などを走行するための運転保安機器類を装備していないことから，装備を持つ敦賀支所所属の521系E5編成（2両編成・クモハ521-5＋クハ520-5）を伴走編成として先頭に連結し，4両編成で回送されています．
　これまで521系の定期車両検査，修繕などは，金沢総合車両所松任本所で実施されていましたが，JR西日本公式発表や新聞報道などによりますと，来年2024（令和6）年春に予定されている北陸新幹線敦賀延伸・開業にともない，金沢総合車両所松任本所が閉所されることとなっており，現在，電気車は吹田総合車両所本所，内燃車は後藤総合車両所本所に，車両検査体制などの移管作業が進められているとのことです．今回，521系J16編成の吹田総合車両所本所入場から出場までの行程も，これらの移管作業にともなうものと思われます．