名古屋鉄道は,2023(令和5)年11月10日(金)の初列車から,AI画像解析装置を導入した踏切監視システムの本格運用を開始し,瀬戸線の新瀬戸2号踏切(愛知県瀬戸市西追分町)に導入すると発表した.
システムは,現行の踏切内における異常を検知する装置が「踏切内に物体が存在しているか」を検知しているのに対し,新しい踏切監視システムでは踏切内だけでなく,踏切の周囲も含めてカメラの映像に映っている人や自動車などがどのように動いているかを検出・解析するAI画像解析技術を用い,異常検知の精度を高めている.システムが危険と判断した場合,連動した表示装置により列車の乗務員に対し踏切の異常を知らせる信号を表示することで,これまで困難であった事故の予兆を検知し,事故発生を防止する.
名鉄では2022(令和4)年12月から,名鉄EIエンジニア,トヨタシステムズ,東邦電機工業とともに実証実験を実施してきたが,踏切付近に設置してある表示装置と連動させる仕組みを構築した上で,本格運用を開始する.
今後は導入場所を順次拡大し,2023(令和5)年度内に10ヵ所の踏切でシステムの稼働を予定している.
画像はいずれも名古屋鉄道提供