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JR東日本,架線設備における工事・メンテナンス業務のDX化についての取組を発表

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JR東日本E491系「East i-E」

写真:JR東日本E491系「East i-E」  編集部撮影  内原にて  2002-6-27
写真はイメージです.

JR東日本は,架線設備における工事・メンテナンス業務のDX化について,現状の取組を発表した.

JR東日本,架線設備における工事・メンテナンス業務のDX化についての取組を発表

 架線設備は,列車に電気を供給するトロリ線などの架線やそれらを支持する構造物などから構成され,構造物には,架線自体の荷重や,架線を水平に保つための張力に耐え得る強度が必要となる.
 架線設備の工事における取組では,従来,構造物の設計では,測量の結果から図面作成や強度計算などを個々に行なっていたため,多くの時間を要していたが,現在は3Dレーザスキャナで取得した点群データをもとに,鉄道設備の3Dモデリング・寸法計測・レイアウト検討ができる「Railway-Eye」や,タブレット上で構造物を配置し測量結果を入力すると構造物の外観図の作成や強度計算を自動で完了する強度計算アプリ「JREDOCS(ジェイレドックス)」を導入し,設計業務のDXを進めている.

JR東日本,架線設備における工事・メンテナンス業務のDX化についての取組を発表

 架線設備のメンテナンスにおける取組では,2021(令和3)年10月から「East i」に搭載するカメラとセンサで取得した画像などのデータにより,架線設備の設備状態を確認する「架線設備モニタリング」を地方線区中心に在来線38線区(約5500km/走行区間の約74%)で導入している.これにより,夜間に電力係員が高所で行なう目視検査に要する時間を削減するとともに,最大年4回の多頻度な検査が可能となる.今後,首都圏線区(約2000km)への導入も目指す.
 「架線設備モニタリング」では,現状,カメラで取得した画像データをオペレータがスクリーニングを行なっているが,2023(令和5)年度下期からはAIによる画像スクリーニングを順次導入する.導入後は,オペレータとAIを組み合わせた画像スクリーニングにより,生産性向上を図る.

JR東日本,架線設備における工事・メンテナンス業務のDX化についての取組を発表

一部画像はJR東日本提供

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