日立製作所と東芝,東芝インフラシステムズなどで構成されるHitachi Toshiba Supreme Consortium(HTSC)は,台湾の高速鉄道事業者である台灣高速鐵路股份有限公司(台湾高鐵)から,新形高速鉄道車両12編成(144両)を受注したと発表した.受注金額は約1240億円で,HTSCはJR東海のN700Sをベースとした車両を2026(令和8)年から順次納入する予定.
台湾高鐵は,日本の新幹線システムを導入して2007(平成19)年に開業し,台北—高雄間の350kmを結んでいる.今回受注した車両は輸送力増強を目的としている.
1編成あたりの長さは約300mで,営業運転時の最高速度は300km/h.N700Sをベースとした車両は現在走行している700Tよりも軽量で空力特性に優れている.また,炭化ケイ素(SiC)デバイスと走行風冷却システムを組み合わせた駆動システムを採用することで,機器の小形軽量化と電力消費量の削減を実現する.さらに,停電時においても低速で自力走行が可能なリチウムイオンバッテリー(SCiB™)を搭載する.
写真提供:JR東海