京成電鉄は,2023(令和5)年度,鉄道事業において総額193億円の設備投資を実施すると発表した.
車両については,アクセス特急用の3100形車両を1編成(8両)代替導入する.また,編成車両数が変更できる新形式車両(3200形)の設計を進める.
サービス関連では,定期券(通勤・通学)の購入予約をWEBサイトで受付し,QRコードを送付することで自動券売機での発券が可能となるシステムを導入する.
駅施設関連では,市川真間駅,青砥駅でリニューアル工事に着手する.また,八千代台駅のライナー待合室や志津駅・京成酒々井駅のトイレをリニューアルする.このほか,勝田台駅南口のエレベータ設置工事や新千葉駅でのエレベータ・スロープ・バリアフリートイレの整備に着手する.環境負荷の低減を図るため,各駅構内や車内照明のLED化を進める.
押上線葛飾区内(四ツ木—青砥間)で行なわれている連続立体交差事業については,仮下り線の工事を進める.沿線地域防災への取組として,国の荒川下流特定構造物改築事業となっている京成本線荒川橋梁架替工事を,事業完了に向けて引き続き進める.
安全対策の強化として,東京都交通局と共同による押上駅のホームドア設置工事を,2023(令和5)年度中に完了する.駅ホームにおける老朽化対策の一環として,船橋競馬場駅などにおいて改修工事を実施する.また,テロなどの危険行為に対応するため,通勤形車両車内への防犯カメラの設置を進める.
大規模地震対策として,市川真間駅などの駅舎,京成八幡駅などのホーム上屋,千葉寺—ちはら台間にある高架橋柱の耐震化を引き続き実施する.
集中豪雨などにより法面(線路脇斜面)の土砂が流出することを防ぐため,谷津—京成津田沼などの法面補強工事を引き続き実施する.
このほか,宗吾変電所の設備機器や宗吾参道駅の転てつ機・信号機を安全に連動させる装置の更新を図るほか,線路の下に撒く砕石の厚みを増す工事や,軌道変位が生じにくいマクラギ(ラダーマクラギ)への交換などを実施し,運転保安度の向上と乗り心地の改善を図る.
一部画像は京成電鉄ニュースリリースから