JR東日本とJR西日本は,相互直通運用を行なう北陸新幹線のE7系・W7系をベースに,自動運転の実現に向けたシステム開発やコストの軽減に向け,協力して検討を進めると発表した.
JR東日本は,グループ経営ビジョン「変革2027」に掲げるドライバレス運転(GoA3,GoA4)の実現のため,ATO(自動列車運転装置)の開発を進めており,2021(令和3)年度には,上越新幹線の新潟—新潟新幹線車両センター間において回送列車の自動運転試験を実施している.
これまでの試験などで得られた知見を元に,2020年代末に上越新幹線の新潟—新潟新幹線車両センター間の回送列車(GoA4),2030年代中ごろには東京—新潟の営業列車(GoA3)のドライバレス運転の実現を目指す.
JR西日本は,技術ビジョンのめざす姿として,「人と技術の最適な融合」を掲げ,「自動運転技術による安全性と輸送品質向上」の実現に向けた技術の開発に取り組んでおり,2022(令和4)年度からは,北陸新幹線白山総合車両所敷地内において自動運転機能の要素技術開発として,車両を自動で加速・減速させ定められた位置に停止させる制御装置などの,自動運転機能の評価と課題抽出を行なうために実証試験を実施している.
両社では,今後,北陸新幹線での自動運転の実現に向けたシステム開発やコスト軽減などの検討を進めるとしている.
一部画像はJR東日本・JR西日本 共同ニュースリリースから