泉北高速鉄道は,新形通勤車両として9300系を導入すると発表した.
9300系は,南海電鉄の8300系をベースとすることで投資額を抑制し,外装デザインには1971(昭和46)年の開業以来,泉北高速鉄道のラインカラーとして定着している「ブルー」と既存の通勤車両の車体色である「アイボリー」の2色を採用する.
エネルギー効率の高い機器やすべての灯具にLEDを採用することで消費電力を3000系と比較して約50%低減するほか,走行用モータには遮音性が高い全閉内扇形主電動機を採用し,車内外の騒音を抑える.
内装には木目柄を用いて,落ち着きとやすらぎの空間を演出する.座席シートには既存の通勤車両にあわせたカラーを採用し,泉北高速鉄道らしさを表現する.座席,つり手,手すり,窓など車内全般において抗ウィルス・抗菌加工が施される.
バリアフリー設備として,4ヵ国語に対応したディスプレイ式の車内案内表示器や,ベビーカーやキャリーバッグなどの利用者向けの多目的スペースを設置する.多目的スペースでは,床面に優先座席と車いす・ベビーカースペースの表示が行なわれる.
9300系は,4両編成2本が導入され,2023(令和5)年夏から和泉中央—難波間で営業運転を開始する予定.9300系の導入にあわせて,既存の通勤車両(5000系・7000系・7020系)のラインカラーについても「ライトブルー」を廃し,「ブルー」のみに順次変更し,通勤車両のラインカラー統一が図られる.
画像はすべて泉北高速鉄道ニュースリリースから