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東京メトロ,トンネルの点検業務にデジタル技術を活用

東京メトロ15000系

写真:東京地下鉄15000系  目黒義浩撮影  深川車両基地にて  2010-4-5(取材協力:東京地下鉄)

東京メトロは,設備状態に応じて検査・修繕を行なう「状態基準保全(CBM)」の技術開発の一環として,トンネル表面の画像をもとにした「打音点検箇所抽出システム」を打音点検に導入したと発表した.

東京メトロ,トンネルの点検業務にデジタル技術を活用

 東京メトロにおけるトンネル検査は,国土交通省の定める省令にもとづく通常全般検査や特別全般検査と呼ばれる目視と打音の点検のほかに,はく落対策として自主的に打音点検を実施している.「打音点検箇所抽出システム」はメトロレールファシリティーズや研究機関などと共同で開発したもので,東西線を皮切りに2022(令和4)年10月よりこの自主点検に導入している.
 高精度カメラにより撮影したトンネル表面の画像からAIなどで「ひび割れ」などの変状を読み取り,トンネル表面におけるはく落リスクの高い場所を自動的に推定する.これまでは,検査員がトンネル内を過去の点検データをもとに巡回して,目視により,はく落しそうな場所を選定し,打音点検するといった方法を用いていたが,本システムの導入で,打音点検箇所を絞り込めることから,これまでよりも効率的な打音点検が可能となる.
 将来的には,トンネル表面の画像に限らずトンネルの状態監視データを拡充し,健全度判定技術や劣化予測技術の開発を進め,メンテナンス業務全般のさらなる効率化を図るとしている.

一部画像は東京メトロ提供

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