JR九州は,D&S列車“SL人吉”ついて,2023(令和5)年度限りで運転を終了すると発表した.
これは,けん引機である58654号機が落成から100年を超えて老朽化が著しいことや,部品の調達やメンテナンスを担う技術者の確保が難しくなっているため.なお,2023(令和5)年度の運転計画やイベントなどは決まり次第,発表される.
58654号機は1975(昭和50)年の廃車後,肥薩線 矢岳駅前の「人吉市SL展示館」に展示されていたが,1988(昭和63)年に“SLあそBOY”のけん引機として復活し,豊肥本線を中心に運転された.しかし,台枠の歪みなどが原因で2005(平成17)年8月をもって運用を終了した.
その後,小倉工場で台枠やボイラを新製に近いかたちで修復され,2009(平成21)年4月から“SL人吉”のけん引機として再び運転を開始した.なお,“SL人吉”は,「令和2年7月豪雨」の影響で肥薩線の一部区間が不通となったことから,2021(令和3)年5月から運転区間を鹿児島本線の鳥栖—熊本間に変更している.
JR九州,“SL人吉”の運転を2023年度で終了へ
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