小田急電鉄は,2022(令和4)年10月1日(土)に,特急ロマンスカーの特別急行料金(特急料金)を改定すると発表した.
特急「ロマンスカー」については,新形車両の導入による魅力の向上や,東京メトロ千代田線への乗入れなどのネットワークの拡充,オンライン予約システムの導入・更新などにより,サービス向上を図ってきたが,特急料金については,利用促進策の実施や効率的な運営に努め,1995(平成7)年以降は消費増税分の転嫁を除き,低水準に据え置いてきた.しかし,2020(令和2)年度以降の環境変化にともない,車内サービスの見直しやダイヤ変更による効率化などを実施してきたが,ハイグレードな特急専用車両による全席指定制の快適な移動サービスなどを維持するため,特急料金の改定を実施する.
乗車距離に応じた特急料金の平均改定率は22.2%とし,料金区分を現行の7区分から4区分に変更する.改定後の料金は,乗車キロ1〜35km区間で500円,36〜50km区間で650円,51〜75km区間で750円,76〜83km区間で1000円となる.こども料金は,上記料金の半額とする(10円未満のは数は切上げ).
現行の特急料金に対して,本厚木—小田原間,相模大野—片瀬江ノ島間における18kmから35kmまでの利用と,新百合ヶ丘—大和間(18.4km)の利用時に別途設定されている「特定特急料金」については,料金改定にあわせて廃止する.また,特急券を購入せずに「ロマンスカー」へ乗車した場合に車内で,特急料金に規定額を加算して精算する「車内特急料金」については,料金改定にあわせて規定額を現行310円から350円に変更する.このほかの変更点については,小田急電鉄のページ(PDFファイル)に記載されている.
また,MaaSアプリ「EMot」や,「EMotオンラインチケット」,「e-Romancecar」,「ロマンスカー@クラブ」の各オンラインサービスで購入できる電子特急券については,特急料金よりも全区間一律50円安く設定した「チケットレス特急料金」を新たに導入する.チケットレス特急料金の導入などを通じて,非接触でスムーズに利用できるデジタル環境の整備に加え,利用シーンにあわせたお得なデジタル新商品の導入を検討する.
なお,特急ロマンスカーは現在,二酸化炭素排出量をオフセットし実質ゼロにした「ゼロカーボンロマンスカー」として運行しており,デジタル化の推進により発券する紙の使用量削減も図る.
※一部画像は小田急電鉄ニュースリリースから