JR東日本は,新幹線高架橋上のコンクリート製電柱の地震対策のスピードアップを図るため,電柱建替用車両を新たに製造したと発表した.
東日本大震災や福島県沖地震などの地震被害を教訓とし,大規模な地震に備えた対策を進めるために導入されるもので,電柱用高所作業車,装柱作業車,電柱建植車,電柱運搬車の4両1編成で構成される.
電柱用高所作業車はバケットを使用して,電線や電車線金具類の取付け・取外し作業を行ない,装柱作業車は電柱に設備されているトロリ線などを支持している金具を仮受する.電柱建植車はクレーンを用いてコンクリート製電柱を引き抜いて鋼管柱を建植し,電柱運搬車は新設する鋼管柱と撤去したコンクリート製電柱を運搬する.
これまで,電柱建替工事をする場合,高架下にクレーン車を設置して電柱を建て替えていたため,手続きや作業準備に時間を要していたが,今回導入された車両を活用することで,高架下の条件などに関わらず電柱の建替工事が可能となり,電柱地震対策のスピードアップにつなげる.電柱建替用車両は今後,さらに3編成増やす予定としている.
写真:JR東日本ニュースリリースから