阪神電気鉄道とアイテック阪急阪神は,列車内のセキュリティ向上と犯罪の抑制を目的として,営業列車内に防犯カメラを設置する試験を実施すると発表した.
試験は,アイテック阪急阪神が開発した防犯カメラを用いて,走行中の営業列車内での映像録画と音声録音を行ない,運転指令室などの遠隔地からリアルタイムで確認をする.また,AIによって映像を解析することで,列車内の混雑度判定を実施し,その精度を検証する.なお記録された映像・音声は1週間程度で自動的に削除される.
対象車両は5500系1本(4両編成/5517+5617+5618+5518)で,車両の出入口上部にカメラを設置する.カメラの設置場所付近には,設置を周知するステッカーを貼付する.試験の実施区間は大阪梅田—新開地間で,2022(令和4)年5月24日(火)から8月31日(水)まで実施される予定.
今後,営業列車内における防犯カメラの実用性の評価を行なったあと,列車内のセキュリティレベル向上のために検討を進め,列車内の防犯カメラの設置を進める.また,カメラに搭載されるAI画像解析を積極的に活用することで,安心な車内環境の整備や乗客の利便性向上につながるサービスの提供に取り組むとしている.
画像はいずれも阪神電気鉄道提供