JR北海道は,北海道新幹線 札幌駅の計画について,鉄道・運輸機構から委託を受けて進めている設計などが進ちょくしたため,外観デザイン案と駅全体の計画概要を発表した.
デザインコンセプトは「大地の架け橋」で,札幌の活力ある都市の街並みと北海道の雄大な大自然をつなげる架け橋として,創成川に面した新しい札幌の顔となるようデザインした.内装には北海道,札幌市にゆかりのある素材(道産木材,赤レンガ,札幌軟石など)を活用するなど,地域と連携した駅づくりを行なう.
新幹線改札口は,再開発ビルのアトリウム空間と接続する.これにより地下鉄,バス,タクシーなどさまざまな交通機関とスムーズに乗換えができる.また新幹線を身近に体感できるよう,このアトリウム空間から新幹線を見渡せるようにする.
在来線の各ホームから直接新幹線駅にアクセス可能な乗換こ線橋を設置する.各ホームには,それぞれエスカレータとエレベータが併設され,バリアフリーに配慮する.また,こ線橋の通路幅を約9mとすることで,ゆとりのある幅を確保する.
札幌市からの要望により,新幹線東改札口を設置する.この改札口に続く交通広場は札幌市が整備する予定で,創成東地区の新たな起点として,タクシーや自家用車に加え札幌市が検討しているLRTの利点を活かした新たな公共交通システムなどの多様な交通モードとの接続が検討されている.
新幹線と在来線の乗換え時にスムーズに移動できるよう,新幹線駅舎やホーム上に,185m程度の動く歩道(コンコース階:延長130m程度/ホーム階:延長55m程度)を設置する.
2022(令和4)年度内の工事計画については,4月から5月にかけて,在来線の信号工事を実施し,6月ごろに新幹線高架橋(西1丁目)工事に着手する.10月ごろに在来線11番線の使用を開始し,秋ごろに新幹線高架橋(東1丁目)の工事に着手する.開業時期は,2030(令和12)年度末の予定.
※画像はいずれもJR北海道ニュースリリースから