東急・阪急,東京工業大学と協働して列車内の混雑状況の可視化に関する実証実験を実施

東京急行電鉄 2020系

写真:東京急行電鉄2020系  編集部撮影  長津田検車区にて  2018-2-24(取材協力:東京急行電鉄)

東急電鉄と阪急電鉄は,東京工業大学と協働して,列車内の混雑状況の可視化に関する実証実験を2022(令和4)年1月から実施すると発表した.
 この実証実験は,東京工業大学環境・社会理工学院の辻本研究室が開発した「列車内の混雑度解析技術」(特許出願中)の精度を検証するもの.乗客が持つスマートフォンのBluetooth信号を,駅に設置した「混雑解析装置」で取得し,クラウド上の人工知能(AI)にて混雑状況を解析し,AIの解析精度を高めるため,駅のホーム上から「高速度カメラ」で撮影・測定した混雑状況なども組み合わせて,AIのチューニングを行なう.Bluetooth信号を使って解析するため,気象条件に大きく影響されることがなく,安定的かつ精度が高い混雑状況の取得が可能となる.なお,Bluetooth信号は電波信号強度のみを測定・記録し,端末の特定につながる情報は含まず,高速度カメラについても顔識別機能を有しておらず,解析後のデータには利用者個人の特定につながる情報は含まれない.

東急・阪急,東京工業大学と協働して列車内の混雑状況の可視化に関する実証実験を実施

 東急での実証実験は,2022(令和4)年1月17日(月)から2月28日(月)まで,田園都市線駒沢大学駅上り(渋谷方面)ホームに,混雑解析装置と高速度カメラを1台ずつ設置する.
 現在,スマートフォン向けアプリ「東急線アプリ」の「列車走行位置」画面では,リアルタイム情報として混雑状況を配信しているが,応荷重データがリアルタイムで取得可能な一部路線の東急電鉄所属の一部車両のみとなっており,その他の画面,およびホームページにおいては過去データを分析したものを傾向値として配信している.この実証実験による技術が確立した場合,これまで対応できていなかった路線や相互直通運転を実施している他社所属車両の混雑状況もリアルタイム情報として配信できることになり,またこのデータを蓄積することで傾向値を定期的に更新することも可能となる.

特記以外の写真は東急電鉄提供