東京地下鉄(東京メトロ)は,半蔵門線用18000系が,2021(令和3)年度「グッドデザイン賞」を受賞したと発表した.
18000系は,これまでの8000系の代替として製造され,2021(令和3)年8月に営業運転を開始した.「伝統と新しさが交じり合う街に更なる活力を」をコンセプトに,幅広い利用客の乗車目的に寄り添えるようなデザイン,安全・安定かつ快適な輸送サービスや環境負荷低減を実現する信頼性の高い技術,多様な乗客の多彩なニーズに対応したバリアフリー施策を充実させている.
半蔵門線のアイデンティティである江戸,東京的な紫色がアルミ車両とのマッチングとともに内外に効果的に配色され,利用者にとっても印象的で好感の持てる点や,拡幅された座席幅,大幅なフリースペースの増強,車椅子やベビーカーの乗降性の向上,液晶モニタの情報提供やスピーカーの音質向上など,利用者目線で細やかな改善が施されている点,アルミによる軽量化,高度なモニタリングシステムによる安定性の向上,駆動システムに永久磁石同期電動機などを採用し環境配慮がされている点など,長距離,高頻度ダイヤで大量輸送を担う車両において,必要なことを効果的に処理し,新しい東京を支える,美しさと機能性,また利用者への細やかな配慮をあわせ持ったデザインとして評価され,受賞に至った.