JR西日本は,新形電気式気動車「DEC700形」1両を,下関総合車両所 新山口支所に導入すると発表した.
JR西日本は,おおむね20年後のありたい姿を示した技術ビジョンにおいて「持続可能な鉄道・交通システムの構築」を掲げており,「DEC700形」は,安全性・安定性・快適性のさらなる向上と電車・気動車のシステム共通化によるメンテナンス技術の向上と効率化を図り,次世代車両への転換に向けた各種技術検証を実施することを目的に導入される.
デザインは,中国地域色である黄色をベースカラーとし,車体については,これまでの工法よりもユニット化を進めており,運転台や機器室をユニットとして車両に組み込むことで,工期の短縮やコストを低減する.
ディーゼルエンジンと発電機で発電した電力により,モータを駆動して走行する電気式気動車で,バッテリの搭載によるハイブリッド方式への変更も可能な構造としており,ハイブリッド方式についての各種検証試験も実施する予定.
モータで車輪を駆動することで,電車・気動車のシステムを統合することにより,メンテナンス技術の効率化が期待できるほか,機械部品を削減することで,運転・メンテナンス時の安全性と安定性の向上を図る.
今後は,試運転や各種性能確認試験,将来に向けた各種技術検証を実施する.
画像:新形電気式気動車「DEC700形」のイメージ(JR西日本のニュースリリースから)