信楽高原鐵道,第一大戸川橋梁が国の重要文化財指定へ

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2021年6月9日掲載
信楽高原鐵道,第一大戸川橋梁が国の重要文化財指定へ

信楽高原鐵道と甲賀市では,玉桂寺前—勅旨間に架かる「第一大戸川橋梁」(橋長31m・支間30m)が,国の重要文化財に指定される見込みであると発表した.

 「第一大戸川橋梁」は,甲賀市信楽町勅旨(ちょくし)の大戸川に架かる単線仕様の単桁橋で,旧橋梁が1953(昭和28)年8月の豪雨により流失したため,翌1954(昭和29)年8月に竣工した.わが国初の本格的なポストテンション式プレストレスト・コンクリート橋で,増水に備えて橋脚を設けず,橋台の左右には鉄筋コンクリート造の翼壁がある.

信楽高原鐵道,第一大戸川橋梁が国の重要文化財指定へ

 プレストレストコンクリート造りの鉄道橋梁は,建設当時,世界的にも類例が少なく画期的な工法で,あらかじめ緊張材によって圧力を与えられたコンクリートにより,高強度でひび割れを防ぐことができる.また,建設時に行なわれた数々の検討は,その後のコンクリート研究の発展に大きな影響を与えたとされ,橋梁の近くには,建設後の経年劣化の検証を可能とする試供体が設置されている.
 「第一大戸川橋梁」は,2021(令和3)年5月21日(金)に開催された国の文化審議会の答申を受け,今後の官報告示を経て,正式に重要文化財指定となる.
 甲賀市では,これを契機として,信楽焼などの伝統産業や沿線の史跡など,鉄道や観光事業と連携した文化財の活用を図るとしている.

写真はいずれも甲賀市のページから