広島電鉄では,広島巡り路面電車ライブ&グルメ<ONLINE トランルージュ>を2021(令和3)年3月に6回開催する.これに先立ち,2月24日(水)に報道関係者を対象としたプレスイベントが行なわれた.
広島電鉄の「TRAIN ROUGE」は,1968(昭和43)年に大阪市交通局から購入した750形768号を改造した車両で,外板塗色を赤と黒を基調としたものとし,車内は黒色を基調としたシックな装いで,テーブル付きの腰掛を配置,ビールサーバ・冷蔵庫・映像機器・音響機器を搭載し,車内で食事を楽しみながら広島の街を回遊することができる.
新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大を受け,「TRAIN ROUGE」も運休となっていたが,このほど広島県観光連盟が公募した「新たな観光プロダクト開発支援事業」に『トランルージュのオンライン化』の企画が採択されたことから,このオンラインイベントが実施されることになった.
「TRAIN ROUGE」の前後左右,車内,MCなど7方向のカメラを使って,ウェブ上で広島の街中を走る路面電車を楽しむことができるもので,事前にエントリーすると,アルコール飲料と一緒に広島の特選おつまみが自宅に届き,それらを味わいながらライブ配信を楽しむことができるのが特徴となっている.
実際に届けられるのは,キリン一番搾り(350ml缶),キリン氷結レモン(350ml缶),ひろしま牡蠣の土手鍋缶,レモ缶ひろしま小鰯,レモスコ イカ天,わさびのたらちゃん,広島風つけ麺(1人前),オリジナルコースター(写真の9種の中からランダムに3種),広島電鉄 路面電車路線図.このうち,広島風つけ麺は袋の中に作り方が書かれており,トッピングの野菜などは各自で用意する必要がある.
19時に配信が始まり,20時40分すぎまで,広島駅→八丁堀→紙屋町→横川→広電西広島→広島駅の経路で走る車内から中継映像と音声を楽しむことができた.MCは広島を中心にテレビ・ラジオなどで活躍されている森本久美子さんで,区間ごとにゲストを迎え,トークが繰り広げられた.キリンビールの社員から美味しいビールの注ぎ方が紹介されたあとは,地元タウン誌の編集長が登場し,広島弁で広島の街や広島電鉄の路面電車の魅力が語られた.横川駅からは広島電鉄の社員が登場し,十日市交差点の南西角に残る信号所,小網町—天満町間にあり広電唯一の軌道専用橋梁となっている広電天満橋について解説された.
この<ONLINE トランルージュ>は,3月10日(水)・12日(金)・17日(水)・19日(金)・24日(水)・26日(金)の6回開催され,「TRAIN ROUGE」のWEBサイト(https://trainrouge.com/online/)から申し込みできる.3月10日(水)催行分の締切は2月26日(金),3月12日(金)催行分の締切は3月1日(月),以降の4回については運転日の2週間前が締切となっている.
皆様もこのイベントならではの体験を楽しんでみてはいかがだろうか.
特記以外の写真は百々貴俊撮影(取材協力:広島電鉄・ひろでんトランルージュ事務局)