京成電鉄は,金町線柴又駅の特別装飾「寅さんのいる柴又」が完成したことを記念して,2020(令和2)年12月18日(金)にオープニングセレモニーを実施した.
特別装飾は,映画「男はつらいよ」の主人公「寅さん」にちなみ,同映画の原作・脚本・監督の山田洋次監督と松竹株式会社がデザインを企画・監修し,上下線のホーム柱の四側面へのラッピングと,駅名看板・駅名標のデザイン変更が行なわれた.
ラッピングが行なわれたホーム柱は,1番線(高砂方面)の6本と,2番線(金町方面)の5本.これらの柱は古レールを使用したものとなっており,耐震補強の一環で土台部分にコンクリートの巻立てが行なわれたため,その土台部分を覆うように装飾が施されている.装飾は「寅さんのいる柴又」と題して,柴又駅のホーム,帝釈天と参道,江戸川と土手など,映画「男はつらいよ」の主な舞台となった柴又が写るシーンや,撮影風景,映画を彩る名セリフなどで構成されている.
1番線・2番線に2枚ずつ設置されている駅名看板は,白地とベージュによる市松模様を配し,ベージュの模様は近づくと「寅さん」の格子柄が見えてくる.ブルーのラインの上には躍動的な「寅さん」のシルエット,左下には見送る妹の「さくら」のシルエットがそれぞれ配置されている.駅の柱に取り付けられている駅名標についても,柴又駅オリジナルのベージュと白を基調としたものとし,下部に「寅さん」のシルエットが入れられている.
18日に行なわれたオープニングセレモニーには,京成電鉄代表取締役の小林敏也氏,葛飾区長の青木克徳氏のほか,映画「男はつらいよ」の原作・脚本・監督をつとめた山田洋次氏,1作目から寅次郎の妹「さくら」役で出演している俳優の倍賞千恵子氏らが出席し,駅名看板の除幕式などが行なわれた.
写真はいずれも百々貴俊撮影(取材協力:京成電鉄)