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三菱重工エンジニアリング,ゆりかもめ向け7500系の納入を完了

三菱重工エンジニアリング,ゆりかもめ向け7500系の納入を完了

三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング(MHIENG)は,ゆりかもめ向け7500系の納入を完了したと発表した.

 7500系は1999(平成11)年から運転してきた7200系の後継として,2016(平成28)年9月に受注したもので,今回の納入完了により同路線の車両はすべてMHIENG製となる.
 MHIENGは2010(平成20)年(当時は三菱重工)に,開業当時から運転する7000系の後継である7300系108両(18編成)をすべて受注し,2016(平成28)年6月に納入を完了した実績がある.追加受注した7500系については,第1編成が2018(平成30)年11月に営業運転を開始して以降,現在までに全8編成が活躍している.MHIENGは納入後のアフターサービスにも注力し,運転を支援している.
 7500系は,「臨海部を彩る新しい風」をコンセプトに,より未来的な風景を創出するフェイスデザイン(注1)とし,車内の利便性と快適性を向上.軽量で高い耐久性とリサイクル性を備えたオールダブルスキンアルミ構体や,揺れを低減する台車「T-smover」を採用し,足の投げ出しを防止するセミハイバックバケットシートの「G-Fit」を搭載している.また有人運転と無人運転の識別のため,新たに車両の前面に青色LEDによる発光式自動運転灯を装備したほか,車内には案内表示装置を全扉上に2画面設置するなど,車内外に新たなトレンドを盛り込んでいる.
 AGTシステムは,電力駆動により完全自動走行する新交通システムで,ゴムタイヤ方式を採用しているため走行が滑らかかつ低騒音であるのが特徴.さらに,車両は内燃機関による駆動ではなく電力駆動(モータ)であるため,CO2を排出せずクリーンモビリティとして,脱炭素・省エネルギー社会に向けた環境負荷低減を図っている.
 MHIENGのAGTは,アメリカのマイアミ,ワシントン・ダレス,アトランタ,オーランド,タンパの各空港で運転されており,質の高いO&M(運用・保守)サービスにより高い稼働率を誇る.さらに,シンガポール,韓国,ドバイなど世界各地や日本国内で豊富な実績があり,国内外の新交通システム市場でトップを争う地位にある.

写真:三菱重工エンジニアリング提供

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