阪急電鉄は,神戸本線の春日野道駅において,バリアフリー化工事を実施すると発表した.
阪急では,駅のバリアフリー化を積極的に推し進めており,現在,春日野道駅と中津駅を除くすべての駅でバリアフリー化を完了している(スロープなどの設置による実質的な段差解消駅を含む).
春日野道駅は,1936(昭和11)年4月に開業した高架駅で,プラットホームや通路・階段の幅員が2.5m~3.8mと狭く,JR神戸線の高架橋と市道山手幹線に挟まれていることから,プラットホームを拡幅してエレベータの設置ができない構造となっていた.また,車椅子利用者がホーム上を安心して通行できないといった課題もあった.
工事では,ホーム東端(大阪梅田方)の通路部分を改造し,ホームを延伸する.これにより,ホーム西端(神戸三宮方)にエレベータを設置する空間を創出するとともに,すべての利用客が安全に通行できるよう,可動式ホーム柵も新設する.新設されるエレベータの1階部分には,西改札口(仮称)を設置し,多機能トイレも整備する.
現在,国や兵庫県,神戸市の補助制度を活用して詳細設計を実施しており,2021(令和3)年度春ごろに工事に着手する予定.2022(令和4)年度末ごろまでの完成を目指す.なお,残る中津駅についても,引き続きバリアフリー化の実現に向けて,検討を進めるとしている.
写真・画像は阪急電鉄提供