JR東日本では,2021(令和3)年春に実施する終電繰上げなどの概要を発表した.
これは,保守作業時間を拡大するために実施するもので,新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした利用客の行動様式の変化に対応し,鉄道工事における働き方改革の実現や鉄道設備の設置・保守のスピードアップによるサービス向上を図る.
終電繰上げは合計17線区が対象で,山手線では,外回りで16分〜19分程度,内回りで19分〜20分程度の繰上げを予定している.
京浜東北・根岸線の大船方面(品川発基準)では16分〜33分程度,東海道本線の小田原方面(東京発基準)では平塚まではほぼ現行どおりとし,国府津までが7分程度,小田原までが33分程度の繰上げを実施する.
このほか,横須賀線,南武線(立川方面・川崎方面),横浜線(八王子方面),横浜線(東神奈川方面)が対象となる.
中央線各駅停車の三鷹方面(御茶ノ水発基準)では7分〜25分程度,中央快速線の大月方面(東京発基準)では16~30分程度の繰上げを実施する.このほか,青梅線,武蔵野線(西船橋方面)でも繰上げを実施する.
総武線各駅停車の千葉方面(御茶ノ水発基準)では16分〜23分程度,京葉線の蘇我方面(東京発基準)では11分〜30分程度の繰上げを実施する.
京浜東北線の大宮方面(上野発基準)では0分〜18分程度,高崎線の新前橋方面(上野発基準)で0分〜37分程度の繰上げを予定している.あわせて宇都宮線(宇都宮方面),埼京線・川越線(川越方面),武蔵野線(府中本町方面)でも繰上げを実施する.
常磐線・常磐線快速は,勝田方面(上野発基準)で0分〜23分程度,各駅停車(綾瀬発基準)で15分〜16分程度の繰上げを実施する.
また,京浜東北・根岸線(大船方面),中央線各駅停車(三鷹方面),総武線各駅停車(千葉方面),常磐線快速(上下線)の合計5線区では,初電の繰下げも実施する.
新幹線からの乗り継ぎについては,東京・上野・大宮・品川・新横浜の各新幹線接続駅において,最終の上り新幹線到着時に運転を終了している線区はないものの,一部路線において乗り継いでも到達できない区間が発生する.
終電の繰り上げにあたっては,混雑による「3密」に配慮し,一部の線区では終電前に列車を増発する.また,金曜日などは,必要により終電前に臨時列車を運転する.
終電時刻の繰上げなどは,郊外から都心に向けた列車でも同様に行なわれる予定で,具体的な実施日や詳細時刻は,12月に発表される.
写真はイメージです.
※一部画像はJR東日本のニュースリリースから