これは，QWS内で活動するプロジェクトチーム「Creators'Hub」とともに，3Dプリンタやレーザーカッターなど，QWS内の設備を活用して開発したもので，従来のフェイスシールドと比較して，感染予防機能を果たしながら，業務の支障となる装着負荷を軽減している．2020（令和2）年8月から実施した男性用制帽に装着するアイシールド試験導入の結果を受け，10月14日（水）から女性用制帽装着形アイシールドを配備した（JRでは性別による指定はない）．
　シールド本体は，シャープかつシンプルなものとし，着用していてもスマートな印象を持ってもらえることを意識した．制帽のつばを持って脱着することが多いため，同部分はシールドで覆うことなく，これまでどおり手で掴むことができる仕様とした．
　また，帽子のつばに，専用の装着クリップを取り付け，クリップにあるツメと側面のボタンにシールドを掛けて装着することで，装着時の締め付けや蒸れなどの装着負荷を軽減する．額の部分は制帽のつばとの間に開口部を設置し，両頬のラインをシャープな形状にすることで，通気性を確保し，呼気による曇りを抑制する．
　さらに，マスクを着用することを前提に，シールドは顔上部のみを覆う形状とすることで，他者へ声が届きやすく，マイクの使用時などにもマイクに声が届くものとした．これにより，ホームにおいても風にあおられることなく装着が可能で，一般的なフェイスシールドと比較して，対面者に与える隔たり感を軽減している．
　今後は，3社の渋谷駅のみならず，駅係員や利用客の要望に応じ，そのほかの駅での展開も検討している．また，駅係員だけではなく，制帽の着用を必要とする職種への販売についても，要望に応じて対応を検討する．

写真はいずれも渋谷スクランブルスクエアPR事務局提供