JR東日本は,2020(令和2)年度の設備投資計画を発表した.設備投資額は連結(輸送サービス,生活サービス,IT・Suicaサービス)で7110億円,単体では5510億円を計画している.
2019(令和元)年10月の「台風19号」で被災したE7系については,2022(令和4)年度末までに復旧に向けた車両新造を行なう.横須賀・総武快速線にはE235系を投入するほか,津軽線・五能線・奥羽本線にGV-E400系,男鹿線にEV-E801系を投入する.
大規模地震対策や踏切事故対策などの安全対策を進め,運転保安装置整備拡大などの安定輸送対策も実施する.駅ホームの安全性向上を目的に進めているホームドア整備については,山手線の東京,京浜東北線の品川(大宮方面)・東京・与野など,中央・総武緩行線の信濃町・千駄ヶ谷などで使用が開始される予定.
あわせて,2023(令和5)年度末の中央快速線グリーン車導入に向け,順次工事を進めることで利便性向上と沿線価値の向上を図る.駅ビル開発などでは,2021(令和3)年度のJR川崎タワー開業に向け,工事を進めるとともに,品川・渋谷・東京などの大規模ターミナル駅の開発を進める.
また,車内防犯カメラの設置拡大や侵入防止柵の整備,駅・列車内・車両留置箇所・電気関係設備・線路沿線などの鉄道セキュリティ向上の取組を継続して推進する.
技術革新についても積極的に取り組み,ワンマン運転の拡大など,生産性向上や働き方改革を目指すほか,利用客が使いやすく,わかりやすい駅を目指し,エレベータ・トイレ・案内表示などの駅設備の改良を進める.