西武ホールディングスでは,西武鉄道と西武プロパティーズが共同で開発を行なう所沢駅東口駅ビル計画のうち,駅直結商業施設「グランエミオ所沢」第II期部分の施設開業と,同計画内で新たに整備する駅設備の供用を2020(令和2)年9月2日(水)から開始すると発表した.
「グランエミオ所沢」は,2018(平成30)年3月の第I期開業時の77店舗に加え,第II期では新たに49店舗が出店する.今回開業する第II期部分は,店舗面積約18500m²で,店舗フロアは,日常生活に不可欠な生鮮食品・グロサリー,惣菜などの食物販に加え,所沢市パスポートセンター・サービスコーナーなど日々の生活をサポートするサービス,さらにライフスタイルを提案するアパレル・ファッション,雑貨,書籍,カフェ・レストランなど,約130の多様なテナントを集積した4層で構成される.
この第II期部分の開業により,2014(平成27)年から進めてきた所沢駅駅舎や線路上の空間,東口・西口などの敷地を活用した「所沢駅東口駅ビル計画」は完了する.
また,所沢駅構内の南側には,既存の改札口に加え,新たに改札口が設置される.これにより,ホームや改札内コンコースの混雑緩和と乗換えの利便性向上を図る.
新改札のデザインコンセプトは「あたたかみのある空間」で,「グランエミオ所沢」のデザインコンセプトの一部である「豊潤な自然・田園」をもとにイメージしたもの.デザインには落ち着きのある暖色系のカラーリングを施し,都会的なイメージで白を基調とする既存改札と対比するデザインにすることで,所沢駅全体として「都会」と「自然」を併せ持つ所沢のイメージを表現している.
さらに,新改札内正面には屋外デッキを設置する.この屋外デッキでは遠方の風景と池袋線と新宿線の線路を一望できる大パノラマが広がり,西武鉄道の2大本線である池袋線と新宿線を走る列車を眺めることができる新たなスポットとなる.
このほか,既存改札と新改札を繋ぐ南北通路や,東西自由通路,2階改札階と3階商業施設階を繋ぐ吹き抜け空間(セントラルプラザ)により,所沢駅全体の回遊性を高める.新たに設置される階段やエスカレータ・エレベータといったバリアフリー設備により,改札内と各ホームが結ばれるほか,新たな駅設備のシンボルとなる待合スペース「とことこひろば」や旅客トイレなども設置される.
今後はさらに,所沢市が計画する「所沢駅西口土地区画整理事業」地区内の西武鉄道社有地(所沢車両工場跡地:約59000m²)に,広域集客形の商業施設を核とした大規模開発を,2020年代なかばの開業を目指して進める.
画像はすべて西武ホールディングスのニュースリリースから