JR東日本では,今後のホームドア整備計画など駅ホームや踏切における安全施策について発表した.
ホームドアの整備については,2019(令和元)年度末までに山手線,京浜東北・根岸線を中心に48駅(線区単位では57駅)で整備が完了している.2020(令和2)年度に整備が決定している駅は,山手線 東京駅や京浜東北線 品川駅をはじめ17駅(線区単位)で,このうち京浜東北線 与野駅や横浜線 町田駅など9駅については,「スマートホームドア®」を積極的に導入することで,ホームドア整備の早期展開を目指す.
またホームドア整備にあわせて,ホームのかさ上げや「くし状の部材」設置を行なうことで,ホームと車両の段差やすき間を縮小する.2020(令和2)年7月までに山手線,京浜東北線,中央・総武線各駅停車の一部駅のホーム先端(各ホーム2ヵ所)を対象に32駅に設置し,以降も拡大する.
ホーム内側部分に線状突起を設けてホームの内外が分かるようにした「内方線付き点状ブロック」については,2015(平成27)年度末までに,1日あたりの乗降人員が10万人以上の81駅について整備を完了している.また,乗降人員が1万人以上10万人未満の263駅については,2018(平成30)年度末までに整備を完了している.3000人以上1万人未満の駅(195駅)については,151駅で整備が完了しているが,今後は2020(令和2)年度末までに完了することを目指す.
視覚的・心理的にホーム端部の危険性に対して注意喚起を行なう「CPライン」の整備については,おもに転落や接触件数が多い首都圏を中心に整備を進めており,2019(令和元)年度末までに107駅331番線の整備が完了した.今後も2020(令和2)年度末まで累計111駅370番線の整備を計画しており,ホームドア整備工程を考慮して首都圏を中心に順次整備を拡大するとしている.
このほか,2020(令和2)年度においては,駅社員および車掌の安全確認に使用する「高解像度ITV」の整備や,踏切での検知性能の向上を目的に,レーザレーダで踏切全体を検知する「3次元レーザレーダ式障害物検知装置」の設置などを進めると同時に,利用者にも協力を呼びかける各種キャンペーンを推進する.
※「スマートホームドア®」は、JR東日本メカトロニクス(株)の登録商標です.
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