小田急電鉄は,2020(令和2)年4月1日(水)初電から,小田急線経堂駅と祖師ヶ谷大蔵駅で,「転落検知システム」を運用すると発表した.
小田急では,中期経営計画において,鉄道の「先進的な技術による高度化」を掲げており,「転落検知システム」もその一環として導入される.システムは,パナソニックシステムソリューションズジャパン(以下:パナソニック)と連携して構築したもので,パナソニックが有する画像解析とディープラーニング(深層学習)技術を鉄道環境に応用し,既設の駅構内カメラの映像をリアルタイムで解析する.線路への人物の転落等を検知した場合は,駅事務所内の係員へ発報通知する仕組となっている.
また,両駅ではシステムの導入にあたり,2019(令和元)年12月からカメラごとの検知エリア(ホーム端から線路)の設定や,人物と列車を区別するための事前学習を実施しており,ホームから転落した人物やホーム端に一定時間留まった触車の恐れがある人物を検知した場合には,駅務室内の専用端末にアラートを出す.あわせて駅構内カメラの映像を確認することで,駅係員は列車の緊急停止などの安全措置を迅速に講じることができるとしている.
特記以外の画像は小田急電鉄提供