2020(令和2)年3月18日(水)深夜,もと東武鉄道日光軌道線100形109号車が,静態保存されていたチロリン村から東武鉄道日光線東武日光駅前広場までトレーラで陸送されました.
同車は,日光軌道線廃止後に岡山電気軌道へ譲渡され,3000形3010号車として活躍し,2013(平成25)年4月に岡山電気軌道から栃木県日光市にある観光施設「日光霧降高原 チロリン村」に譲渡され,同地で保存・公開されていました.
東武日光駅前広場に到着後,直ちに台車と車体をそれぞれクレーン車でつり上げ,再譲渡先である日光市によって敷設・整備された軌道敷(線路)へ据え付けられました.屋根上には,日光軌道線時代のビューゲル(東洋電機製造BC-3)に近似した形状のZ形パンタグラフが取り付けられました.
陸送に際し,車体の再塗装が行なわれたとのことで,据え付け作業完了後は営業運転当時をほうふつとさせるその美しい姿に,ファンのみならず,周辺住民や観光客の方々の注目が集まりそうです.
今後,展示・静態保存に向けた準備が進められるものと思われ,日光市の新たな観光名所となりそうです.
写真:東武日光にて 2020-3-18
投稿:大塚 真