JR東日本は,2020(令和2)年3月14日(土)に開業する高輪ゲートウェイ駅を,3月9日(月)に報道陣に公開した.
高輪ゲートウェイ駅は,山手線では,1971(昭和46)年に開設された西日暮里以来の新駅.「グローバルゲートウェイ品川」をコンセプトに,2024(令和6)年ごろのまちびらきを予定しているあたらしい街の核として,東京と世界をつなぐ玄関口を目指しており,最新の駅サービス設備の導入や実証実験が行なわれる.
自動改札機は,車椅子利用者も利用しやすいよう,ICカードのタッチ部分の形状を工夫したものが試行導入され,QRコードによる改札機利用のモニタ評価実験も実施される.
駅サービス設備として,AIを活用した案内ロボットやさまざまな自律移動形ロボットが導入されるほか,駅コンコースには,常時周囲の喧噪音を計測し,その変化にあわせて,放送音量を聞き取りやすくかつ適切な音量に自動制御する放送システムを導入して,テストが行なわれる.
改札内のイベントスペースには「鉄道テラスビジョン」が設置されている.この「鉄道テラスビジョン」では,高輪ゲートウェイ駅建設前は車両基地であったことや,日本初の鉄道開通の地であることにちなみ,この地が,過去と未来,日本と世界,そして多くの人々をつなぐ結節点となることを表現する映像が放映される.
改札内の2階には,無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」が設置されている.これは,大宮駅・赤羽駅における過去2回の実証実験を経て,今回初めて常設店として営業するもの.入店には「Suica」をはじめとする交通系ICカードが必要となっている.店内各所にあるカメラにより購入商品を認識し,顧客が決済端末に交通系ICカードをかざすことで決済を完了して店を出ることができるようになっている.
写真はいずれも大沼一英撮影(取材協力:JR東日本)