京成電鉄は,新形車両の3100形を2019(令和元)年10月10日(木)に宗吾車両基地で報道陣に公開した.
次世代の京成グループ標準車両として位置づけられる3100形は,「受け継ぐ伝統と新たな価値の創造」をコンセプトに,新京成電鉄と共同で設計されており,京成電鉄では2019(令和元)年度は成田スカイアクセス線(成田空港線)用として8連2本を導入する.今回公開されたのは日本車輌で製造された3151編成で,編成は京成上野方から3151-8+3151-7+3151-6+3151-5+3151-4+3151-3+3151-2+3151-1となっている.3151-3と3151-6が付随車,残る6両が電動車で,営業最高速度は120km/hとなる.
外観デザインは,成田スカイアクセス線のラインカラーであるオレンジを取り入れ,飛行機や沿線各所のイメージイラストが,これまでの京成のイメージカラーである赤と青のシートで描かれている.
車内も各扉間の腰掛をオレンジ色,車端部の優先席腰掛を青色として,これまでの京成電鉄の通勤形車両にないカラースキームとなっている.各座席とも,モケットは桜と菜の花をモチーフとした柄で,これまでの通勤形車両よりも背ずりの高さを拡大したハイバックタイプとなっている.各扉間にある8人がけの腰掛は,中央2席分の座面を跳ね上げることでスーツケース置場として使用することができる.両先頭車には3000形と同じく車椅子スペースを設置したほか,各中間車両の車端部にフリースペースが1ヵ所ずつ設けられ,車端部のフリースペース・優先席エリアは床面を青色として,エリアの明確化が行なわれている.
3100形は10月26日(土)のダイヤ改正にあわせて,成田スカイアクセス線のアクセス特急で営業運転を開始し,3000形7次車(3050形)の運用を一部置き換える.
なお,これまでアクセス特急の主力として使用されていた3050形については,ダイヤ改正後から,順次オレンジを基調としたデザインに変更が行なわれる.
また,成田スカイアクセス線の運用から外れ,京成本線の運用に転用される3050形は,一般の3000形と同じ赤帯と青帯のカラーリングに変更される予定.
写真はいずれも宗吾車両基地にて 百々貴俊撮影(取材協力:京成電鉄)