JR西日本では,東海道本線(JR神戸線)三ノ宮駅に残っていた,国鉄時代の風速板掛けが2019(令和元)7月15日(月祝)までに撤去されました.
風速板掛けは,丸い鉄板の上部にフックが付いており,1〜4番線それぞれに計4ヵ所ありました.4番線用のみ「風速板掲出位置」と記されたホーロー板があり,目的を知ることができました.1・2番線(上り)と3・4番線(下り)では,当然ながら設置向きが異なっていました.7月16日(火)現在,「風速板掲出位置」と記されたホーロー板は残っています.
国鉄では,1934(昭和9)年の室戸台風による瀬田川橋梁などでの脱線事故をきっかけに,風速監視体制が強化されました.東海道本線では野洲川・瀬田川・武庫川橋りょう,元町—神戸間の高架橋などに風速計が設置され,三ノ宮駅は乗務員に風速を伝えるための風速板が掲出された駅の一つでした.
風速板および,鉄道気象告知板は,その後,列車無線などの発達により使用されなくなっています.
写真:三ノ宮にて 2019-7-4
投稿:高見 彰彦