近畿日本鉄道は,営業車両に搭載して高頻度に線路の状態を検測できる新形軌道検測装置を導入すると発表した.
この装置は,既存の営業車両(1編成2両)の床下に搭載し,走行中にレールにレーザを照射して,レールの幅や高低差などを検測するもの.検測したデータは無線によりリアルタイムに伝送され,線路のメンテナンスに活用する.待避線への入線時や折返し運転時でも,位置を自動的に検知し,処理を行なう.
営業車両に装置を搭載することで,無人での軌道検測が可能となったほか,高頻度の検測が可能となる.あわせてタイムリーに線路の補修が可能となり,乗り心地の向上や効果的なメンテナンスが実施できるとしている.なお,既存の営業列車による軌道検測は,JRを除く鉄道事業者では初めてとなる.
今後は,大阪線・名古屋線などで順次検測を行ない,データを収集する.さらに2020(令和2)年度を目途に,搭載編成をさらに1編成追加する予定.
写真はいずれも近畿日本鉄道提供