えちごトキめき鉄道では,近く北陸信越運輸局へ運賃改定の変更認可申請を行なうと発表した.
改定内容は,普通運賃(回数券を含む)・通勤定期・通学定期を全体で,ほかの並行在来線会社並みの水準でもある30%相当の値上げを予定しており,認可された場合,2020(令和2)年4月に運賃改定を実施する.
同社では開業4年が経過した現在の経営状況について,経営基盤の確立に必要な大きな初期投資が終了し,安定した運行により,毎日11000人余りの利用があるとしている.一方で北陸新幹線の開業後における特急列車の廃止や新潟方面との直通列車の減便などによる影響,安全運行に不可欠な鉄道施設の維持補修・設備更新が当初の想定以上に及んでいるとし,このまま推移した場合,老朽施設の大規模更新などで赤字が見込まれることから,今回の運賃改定申請を行なう.
今後は,経営改善の推進と並行して,他社線にまたがる区間の乗継割引について,えちごトキめき鉄道単独実施分は継続とし,JRなど他社に対しても延長継続を要望することや,旅行商品開発による地域観光資源の情報発信強化,スマホによる列車運行状況提供など,利便性の向上に努めるとしている.
写真:えちごトキめき鉄道 ET122形 編集部撮影 糸魚川にて 2014-10-27(取材協力:えちごトキめき鉄道)